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西安

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中国とは、西安とは、不思議な町だった。

西安は一周囲を城壁で囲まれている。その古びた城壁や台がんとうなどと、高層ビルが両立されている町だ。昔と今、それが混濁した町。

西安は十なんとかぐらいの朝廷の都となった、日本でいう京都のような町だ。

今中国は旧正月なので、西安も電飾だらけ、光で縁取られた建物たちはどれもきれいだったが、無理に飾り付けられた子供のようだった。

車の数は非常に多かったし、クラクションの音が鳴り響いていた。

これより人の数が多い北京や上海はどうなってしまうのだろうと思う。

僕の周りには人がいないのに。こんなに世界は人であふれているんだと思った。

僕の周りにいたかもしれなかった人々は、確かに別の場所で生きていて。

こんなに多くの人々が、犯罪もせず、目立つこともなく、いったいどこに隠れていたんだろうというぐらいだと思った。

どこでも、人というのは必死に生きているんだと思った。